ということで、
今回は腕時計を自作するときの最初の一歩、文字盤をムーブメントに取り付ける作業について説明します。
自作腕時計の定義
毎度おなじみですがここではスイスの時計職人のようにひとつひとつの部品を作って腕時計を組み立てるということではなく、ケース、文字盤、針、ムーブメント、バンドをネット等で入手して、それらを組み立てて作った時計を”自作腕時計”と定義します。
文字盤の取り付けに必要な工具
文字盤をムーブメントに取り付ける作業に必要な工具は使うムーブメントによって異なります。ワタクシの経験ですと大抵の場合は細めのマイナスドライバーがあれば何とかなります。まれに数種類のムーブメントに対応している文字盤や、2パターン以上のリューズ位置に対応するためにやたらと干支足がついているものがあります。その場合は別途ニッパー、ヤスリ、ペンチなどが必要になります。
不要な干支足の除去
使用するムーブメント用以外の干支足がついている文字盤などは取り付け前に不必要な干支足を除去しなければなりません。真面目な人はニッパーで根元からカットして残った部分をヤスリで削って平滑に仕上げるそうですが、不真面目なワタクシの場合はペンチでつかんで水平にぐりぐりと干支足を回して除去しています。ちなみにこれで問題が出たことはありません。
この時に除去する干支足を間違えると・・・その文字盤は使えなくなります。十分に確認した上で干支足を除去してください。

ムーブメントへの取り付け
不要な干支足が除去出来たらいよいよムーブメントへ取り付けます。使用するムーブメントによって方法は異なりますので、ワタクシが経験したことがあるものだけを下に記します。
- NH35など→ムーブメントに付いている樹脂製のスペーサーの穴2か所に干支足を差し込みます。

- MIYOTA8215→ムーブメントある穴2か所に干支足を差し込み、ムーブメントの側面からマイナスネジを締めて固定します。
- ETA 2824-2→ムーブメント背面から見ると2か所の干支足の穴のところに釣り針のようなフックがあります(下の写真の赤丸部分)。先端の細いものでこれを干支足の穴からずらして干支足を差し込みます。干支足を差し込んだらフックを再度細いもので元の位置まで押して文字盤を固定します。

まとめ
腕時計自作するときの最初の一歩、文字盤の取り付けについて軽く説明しました。難しい作業はありませんが除去する干支足を間違えたら文字盤が使えなくなってしまいますし、きちんと固定していないと後々文字盤が針と接触するなんてこともありえます。簡単な作業だからと気を抜かずに落ち着いて作業をしましょう。
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